

Atsushi Nakatsugawa
December 05, 2025
1 min read
December 05, 2025
1 min read

Cut code review time & bugs by 50%
Most installed AI app on GitHub and GitLab
Free 14-day trial
What it really takes to bring a new model online at CodeRabbitの意訳です。
以前公開した この記事 では、ユーザー自身がモデルを選ぶべきではない理由を「好みの問題ではなく、システム上の問題である」と説明しました。本記事では、その理由を具体的に解説します。
CodeRabbitで新しいモデルを導入することは、スイッチを入れるだけの単純作業ではありません。高い精度、膨大な検証、継続的な監視を要求する多段階のプロセスです。
数カ月おきに、「次レベルの推論力」「より長いコンテキスト」「高速化」といった触れ込みとともに新しい大規模言語モデルが登場します。多くの開発者は、単純に「差し替えて使えばいい」と考えるかもしれません。
その気持ちは理解できます。しかし私たちにとって、新しいモデルの採用とは好奇心ではなく、数週間にわたるエンジニアリングプロジェクトです。
お客様がその裏側を見ることは基本的にありませんし、見る必要もありません。CodeRabbitが“自然でシームレス”に見える理由は、私たちが水面下で膨大な評価・調整・検証を行い、本番レビューに触れる前にすべてのモデルを仕上げているからです。ここでは、その舞台裏を紹介します。

すべての新モデルは「仮説」から始まります。そのモデルが何を得意とし、どんな設計思想を持ち、どのような改善を謳っているのかを徹底的に調べます。それが推論寄りなのか、コード寄りなのか、あるいはその中間なのか。そして、CodeRabbitのレビューシステムのどの層で活かせるのかを分析します。
私たちが問うのは「このモデルは他より優れているか?」ではなく「このモデルはどこにフィットするか?」です。高度な推論を必要とする差分解析向きかもしれませんし、要約や説明タスクに向くかもしれません。それぞれに求められる品質やトーンは異なります。
ここから大量の実験を作成します。1〜2件ではなく、温度感、コンテキストの詰め方、指示文の書き方など、数十パターンの評価設定を生成します。これらはすべて評価ハーネスに流し込み、量的・質的両面から結果を測定します。

評価フェーズは時間を要します。内部の評価セットを使い、カバレッジ、精度、ノイズ量、レイテンシといった明確な指標を収集します。これらは、以前紹介した各種ベンチマーク記事と同じ指標です。
しかし、数字だけでは全体像は見えません。生成されたコメントそのものを精査し、推論の正しさ、事実性、スタイルの一貫性などを、現在の最良モデルと比較して確認します。さらに複数の自動評価レシピを用いることで、トーンや明瞭性などの微細な違いも分析します。
なぜこれが必要なのか?
それは、モデルは決して“互換品”ではないからです。同じプロンプトでもモデルが変わると動作が崩れます。それぞれに固有の「プロンプトの物理法則」が存在します。私たちの仕事はそれを把握し、システム内で安定して働くよう調整することです。

モデルの得意・不得意が分かったら、次は調整です。フォーマットの揺れを正す、冗長さを抑えるといった単純な調整のこともあれば、モデル固有の“語り口”をユーザーが期待する簡潔で実務的なトーンに戻す必要があることもあります。
この作業は勘では行いません。しばしばモデル自身に「自分の出力を批評させる」アプローチを取ります。
例:
「このコメントは謝罪的すぎる。元プロンプトに基づいて、より直接的な表現にするにはどう直すべきか?」
このようなメタフィードバックにより、単純な試行錯誤より高速にプロンプト改善案を生成できます。
また、モデル提供企業とも密に連携し、境界事例、バグ、不整合などを細かく共有します。モデル側で修正されることもあれば、私たちがプロンプト側で癖を吸収する場合もあります。

オフラインで安定性が確認できたら、段階的な本番投入に移行します。
最初は社内チームで実運用テストを行い、次に少人数の外部ユーザーが参加する早期アクセスへ進みます。最後は、組織規模、リポジトリの種類、PRの複雑性に応じて均等に配信されるよう、ランダム化されたゲーティングで段階的に拡大します。
監視対象は以下のように、多岐にわたります。
コメント品質と採択率
レイテンシ、エラー率、タイムアウト
開発者からのフィードバック傾向
提案の精度変化
1つでも異常があれば、即ロールバックまたは配信制限を行います。原因がプロンプト起因なのか、スタイル変化なのか、本質的なモデルの問題なのかを迅速に調査します。
モデルが安定したように見えても、仕事は終わりません。自動アラート、日次評価、ユーザーからの声を通じて、常に監視します。
また、私たちは CodeRabbit を自社でも日常的に利用しているため、内部からの違和感もすぐに検知します。さらに、パブリックリポジトリのランダムサンプルを毎日確認し、小さな品質劣化を見逃さないようにしています。

新しいモデルを評価するたび、私たちは毎回「良いレビューとは何か」を新しい条件のもとで再定義する必要があります。各モデルには固有の失敗パターンや驚くような挙動があり、それらを理解し、扱いこなす必要があります。
もちろん、あなた自身のチームで同じことをやることも可能です。しかしそれには、評価基盤の構築、多様なPRデータの収集、自動評価システムの開発、スタイル基準の策定、プロンプト調整、段階的ロールアウト、継続的な回帰監視など、莫大な工数が必要です。
そして、新しいモデルが登場する度に、これらの作業をやり直す必要があります。
私たちがこのタスクを請け負う理由は明確です。
あなたがこれをやらずに済むようにするためです。
CodeRabbit では、各タスクに最適なモデルが既に選定・調整・検証され、本番品質で提供されます。
「どのモデルを使うべきか」を考える必要はありません。
CodeRabbitにおけるモデル導入は華やかではありません。時間がかかり、細かく、技術的です。しかしこれこそが、CodeRabbit のレビューを一貫して信頼できるものにしています。あなたが開く差分、目にするコメントの裏には、この膨大な仕組みが存在します。
数週間の評価、数千の指標、数えきれないプロンプト調整——
すべては一つの目的のため。
常に最良のレビューを、あなたがLLMモデルを一切気にすることなく受けられるように。
ぜひ CodeRabbit をお試しください。
2週間の無料トライアルをはじめる!