

Atsushi Nakatsugawa
February 10, 2026
1 min read

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Issue Planner: Collaborative planning for teams using coding agentsの意訳です。
何十年もの間、ソフトウェア開発ライフサイクルは変わらぬ流れに従って行われてきました。Issue を作成し、作業を割り当て、手作業でコードを書き、複数の同僚にレビューしてもらい、テストし、リリースします。各ステップにかかる時間と労力は比較的予測可能でした。そして効率化はできましたが、そこには限界がありました。
そんな中、 AI コーディングエージェントが登場し、このタイムラインは一変しました。
CodeRabbitは、AI によってバックログの重心が「コードを書くこと」から「コードをレビュー・テストすること」へ移った様子を実際に見てきました。そのため、私たちは PRレビュー製品 をリリースしました。さらに、エージェントと一緒にコードを書きながらローカルでレビューする必要が生まれたため、IDE および CLI のコードレビューツールも提供しました。
最近、私たちはさらに別の問題を目にしています。コーディングエージェントが関与するようになると、コードを書くことはもはや最も遅い工程でも、最も重要な工程でもなくなりました。
ボトルネックは計画、意図、そして認識合わせです。
スコープ、前提条件、成功基準といった点が少しでも不明確だと、エージェントが関与する後工程で大きな影響が出ます。特にレビュー段階では、多くの “slop” や手戻りが発生しているのを目にしました。また、エージェントが正しく理解するまでプロンプトを何度も調整したり、生成された内容を大幅に修正したりする必要も生じます。
さらに、適切なコンテキストと意図を備えた効果的なプロンプトを作るには時間がかかります。これは AI ツールの導入を妨げ、プロンプト設計スキルやアプローチの違いによってチーム間で成果がばらつく原因にもなります。開発者は、計画プロセスを効率化し、コードを書く前にプロンプトをレビューすることでコラボレーションを前倒し(shift left)できる方法を強く求めています。
そこで私たちは CodeRabbit Issue Planner のベータ版を立ち上げました。コードレビューで使用している業界トップクラスのコンテキストエンジンを活用し、チームが計画を作成し、プロンプトのドラフトを自動化し、認識を揃えるためのコラボレーションを可能にします。

現在、チームは想定以上に多くの時間を、プロンプトの作成・再作成・AI が生成したコードの修正に費やしています。出力品質を高めるには具体性が重要だと学んだ結果、プロンプトはますます長くなっています。
その大きな要素がコンテキストですが、コンテキストはドキュメントやチケット、Slack のスレッドなどに分散しています。これらを十分に与えなければ、エージェントは前提を推測します。そして多くの場合、その推測は正しくありません。意図についても同様です。明確な意図があるかどうかで、エージェントが正しいものを作るか、単に「何か」を作るかが分かれます。
こうしたプロンプトの課題の結果として、手戻りやAI slop、そしてフラストレーションが生まれます。良いプロンプトを書くのは複雑で時間がかかり、簡単ではありません。具体的には次のような要件があります。
曖昧な問題を分解する
インターフェースや受け入れ基準を明確にする
適切なコンテキストを適切なタイミングで提供する
強固なフィードバックループを構築する
セキュリティ、プライバシー、信頼性を含む安全性を設計する
一方で、どのチームにもエージェントをうまく導ける人と、そうでない人がいます。その結果、アウトプット品質にばらつきが生じ、レビューの負荷が増え、導入が停滞します。プロンプトが十分に具体的でなく、毎回コードを作り直す必要があるなら、「自分で書いた方が早い」と感じてしまうのも無理はありません。
Issue Planner は、Issue トラッカー内でコラボレーティブに行われる新しいワークフローです。コードを書く前に、チーム全体でスコープ、前提条件、成功基準を定義することを支援します。他のツールも AI 時代の計画立案に挑戦してきましたが、チームの認識合わせができなかったり、適切なコンテキストを取り込めなかったりしました。
AI コーディングエージェントを使う時代において、計画は人の頭の中や散在したチケット、曖昧な記憶の中に置いておくことはできません。明示的で、共有され、レビュー可能で、機械可読である必要があります。
プロンプトを個人作業として扱うのではなく、Issue Planner は計画を SDLC におけるコラボレーティブでレビュー可能なステップへと変えます。

CodeRabbit Issue Planner は Issue トラッカーと統合され、Issue が存在する場所で計画を立てられるようにします(現在は Linear、Jira、GitLab Issues、GitHub Issues に対応しています)。
Issue が作成されると、CodeRabbit の業界トップクラスのコンテキストエンジンが動き出し、Coding Plan を作成します。これには次が含まれます。
タスクをどのように調査し、アプローチするかの全体像の共有
変更が必要なファイルの特定
複雑なプロダクト要件を複数のフェーズやタスクに分解し、AI コーディングエージェントが実行できるタスクを作成
過去の Issue や PR、Notion や Confluence などのツールにある組織的コンテキストを活用し、各フェーズやタスクを強化
これにより、編集可能で構造化された Coding Plan と、実行可能なプロンプトパッケージが生成されます。前提条件へのフィードバックや修正、プランの再生成が可能です。
コードを書く前に、チームでプロンプトをレビュー・改善できます。プロンプトのバージョンは将来の参照や再利用のために保存されます。
準備が整ったら、CodeRabbit は選択したコーディングエージェントにプロンプトを引き渡します。
このプロセスにより、時間を節約し、計画を自動化し、プロンプトの品質を高め、意図を共有することでソフトウェア開発ライフサイクル全体を効率化できます。

過去数か月間、Issue Planner は一部の CodeRabbit 顧客に提供されてきました。利用したチームでは、すぐに改善が見られました。
ワークフローの加速: CodeRabbit は「何を変更する必要があるか」と「どのように変更するか」を明確に示します。その結果、状況把握にかかる時間が減り、実際のリリース作業に集中できます。チケットや PR から意図を逆算する代わりに、エンジニアとエージェントは明確な計画からスタートできます。
より良い意図 → より良いアウトプット: エージェントは最初から明示的な要件、前提条件、制約を受け取ります。その明確さが、高品質なアウトプット、チーム標準やアーキテクチャ判断を尊重したコード、そして最初から正しい問題を解決する結果につながります。
AI 導入の促進: プロンプトと計画を標準化することで、CodeRabbit は一部の熟練者だけでなく、チーム全体がエージェントを使えるようにします。「AI に詳しい人」への依存を減らし、ボトルネックを解消し、エンジニア間で一貫した成果を得られます。
手戻りの削減: 明確な計画により、プロンプトの往復回数が減り、後処理や「技術的には正しいが機能的に間違っている PR」が減少します。AI の出力を修正する時間を減らし、前進に集中できます。
slop の削減: より良い計画は、ハルシネーション、スパゲッティコード、架空の要件を減らします。実際のコンテキストと合意された意図に基づくことで、アウトプットは焦点が定まり、読みやすく、保守しやすくなります。
本当のコラボレーション: 計画は孤立して行うものではありません。CodeRabbit Issue Planner は、エージェントが実行する前に人間同士の認識を揃えます。意思決定が共有され、前提条件が可視化され、コードを書く前にチーム全体が計画に合意できます。
多くの AI コーディングツールは、エディタ内でエージェントと直接計画することを推奨し、計画を開発者と AI の一対一のやり取りとして扱います。その場合は要件や前提条件、制約について一人しか把握できず、他の誰も見ないプロンプトに暗黙的に含まれるだけです。また、AI コーディングエージェントは、包括的な計画を作るために必要なコードベースのコンテキストを持っていないことも多くあります。
計画が急ぎすぎたり、仕様が不十分だったり、適切なコンテキストが欠けていると、エージェントは設計通り「隙間を埋める」動きをします。その結果、見た目は整っているものの、チーム標準、アーキテクチャ判断、プロダクトの意図から静かに逸脱したコードが生成されがちです。共有された可視性や早期フィードバックがなければ、ズレは PR レビューまで発見されず、すでに時間をかけてコードを生成・修正・再作業した後になります。
だからこそ私たちはコラボレーティブで、レビュー可能、共有された計画という別の道を選びました。エージェントがコードを書き始める前に、チーム全体で意図に合意できる形です。コラボレーティブな計画は、実行前に全員が認識を揃えられる共有アーティファクトとして意図を明文化します。
プロンプトレビューを通じて、前提条件は明確になって制約が整理され、推測ではなく意図的な意思決定が行われます。エージェントは推測をやめ、明確な指示に基づいて実行するようになり、チームの実際の開発スタイルに沿った、予測可能で使いやすいアウトプットを生み出します。
このモデルでは、プロンプト設計は一部の熟練者だけの個人的スキルではなくなります。チーム全体でスケールし、手戻りを減らし、合意された境界内でエージェントをより信頼性高く動かせるチーム能力になります。
さらに、Issue トラッカー内でコラボレーティブに計画することで、開発者は特定のエージェントやエディタに縛られません。自分に最適なコーディングエージェントを選択できます。
Issue Planner はまだ始まったばかりです。今後、開発者がより効果的にコラボレーションし、優れた計画を運用し、組織知を時間とともに蓄積できるような機能を追加していきます。
今後の注目ポイントは次の 2 点です。
より深いコラボレーションと高度なプロンプトレビューワークフロー: Issue Planner 内でのチームコラボレーションを拡張し、ディスカッションスレッド、アクティビティログや意思決定ログ、計画やプロンプトに対する明示的な承認チェックポイントを追加します。意図のレビューを、単発のプロンプトではなく、Google Docs のように共有・監査可能なプロセスに近づけることが目標です。
コードの「設計図」として機能するプロンプトリポジトリ: コードベースを作る際に使われた仕様、設計判断、プロンプトを集約したリポジトリを作ることを目指しています。これにより、設計方針や判断の信頼できる情報源となり、ゼロからやり直すことなく、意思決定を振り返ったりファイルを調整したりできるようになります。
CodeRabbit Issue Planner は、Linear、Jira、GitLab Issues、GitHub Issues で本日から利用可能です。 今すぐ試す。