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開発者は死んだ?開発者よ、永遠なれ

by
Atsushi Nakatsugawa

Atsushi Nakatsugawa

February 13, 2026

1 min read

February 13, 2026

1 min read

  • 「王は死んだ。王よ永遠なれ。」
  • 私たちが知る「開発者」は終わる(しかし、それで問題ありません)
  • 本当に終わるもの:手動でのシンタックス生成
  • シフト1:コードを書くことから「何が良いかを知ること」へ
  • シフト2:コードを書いてからレビューするのではなく、意図を先にレビューする
  • なぜ CodeRabbit Issue Planner を作ったのか
  • 開発者は消えません。
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Developers are dead. Long live developers.の意訳です。

プログラミングの終焉に関する予測は、今に始まった話ではありません。数年ごとに「今度こそ本当に開発者は終わりだ」と断言する人が現れます。

そうした“自称ノストラダムス”たちの話を信じるなら、開発者はこれまでにもさまざまなものに置き換えられるはずでした。コンパイラ(機械が命令を書くなら、人間の役割は何だ?)、ローコードやノーコードツール(VPがドラッグ&ドロップでエンタープライズアプリを作れるのに、なぜ開発者を雇うのか?)、ビジュアルプログラミング(フローチャートのように見えるなら、プログラミングは不要になる)などです。

そして今回は、AIコーディングエージェントが“処刑人”だとされています。

経営者や創業者、テック系インフルエンサーたちは、ソフトウェアエンジニアの寿命は尽きかけている、1〜2年もすればAIエージェントがすべてのコードを書くようになって人は不要になり、開発者は電話交換手やレンタルビデオ店員のように過去の職業になる、と語っています。

彼らは完全に間違っているわけではありません。確かに、1〜2年後にはAIが今よりはるかに多くのコードを書くでしょう。特定のタスクにおいては、すべてのコードを書くようになる可能性もあります。しかし、そこから導かれている結論は誤っています。

「王は死んだ。王よ永遠なれ。」

「王は死んだ。王よ永遠なれ」という言葉は中世ヨーロッパに由来します。君主が亡くなった瞬間に宣言され、統治の継続を示しました。ひとりの王は倒れても、王という制度は後継者によって存続する、という意味です(ライオン・キングでもスカーがムファサに対して、そういったセリフを言いますね)。

ソフトウェアエンジニアリングについても、同じ構図だと言えます。従来型の開発者像は、確かに終わりを迎えつつあります。数年後には、日々シンタックスを手書きし、すべてのループやimport、条件分岐を丁寧に組み立てる開発者は見かけなくなるでしょう。

しかし、開発者という役割そのものが消えるわけではありません。これは絶滅ではなく、世代交代です。

私たちが知る「開発者」は終わる(しかし、それで問題ありません)

「開発者は終わりだ」という予測は、これまでも的中してきませんでした。新しい抽象化レイヤーが登場するたびに、同じ議論が繰り返されます。自信満々の断言、過度な一般化、そして終末論的な確信。しかし現実には、世界は動き続けています。

振り返れば、これらの予測は予言というよりも、シリコンバレー版の「空が落ちてくる」と騒ぐ寓話に近いものです。

結末はいつも同じです。開発者の死を宣言し、ソフトウェア需要が劇的に増え、その結果として以前よりも多くの開発者が採用されます。ただし今回は、より良いツールと、より大きな問題を抱えた状態でです。

忘れてはならないのは、抽象化が進むたびに開発者は適応してきたという事実です。Grady Booch 氏は最近Xでこう述べています。

(意訳)AIプログラミングエージェントの台頭は、ソフトウェア開発の本質を変えつつあります。それは、グレース・ホッパーの時代にコンパイラが導入されたときと同じような変化です。 もう一度言います。ソフトウェアエンジニアリングの歴史とは、抽象化のレベルが高まり続けてきた歴史そのものです。

より率直な意見もあります。広くシェアされた投稿のひとつでは、次のようにまとめられていました。

(意訳) これはこれまで何千回も言われてきたことですが、私自身の言葉を付け加えさせてください。コードを書くという行為は、人間の時代では終わりつつあります。私たちのようにソフトウェアエンジニア(SWE)を名乗る者にとっては不穏に感じるかもしれませんが、それでも事実です。これは、SWEにやることがなくなるという意味ではありません。ただし、構文を直接書くこと自体がその仕事ではない、ということです。

一見すると終末的に聞こえますが、よく読めば意味は異なります。

エンジニアが消えると言っているのではなく、ソフトウェアの書き方が根本的に変わると言っているのです。そしてそれは事実です。

本当に終わるもの:手動でのシンタックス生成

AIはコード生成において非常に高い能力を発揮しています。かつては人間が慎重に書いていた大規模なアプリケーションロジックも、今では自動生成できます。Boilerplate、グルーコード、Scaffolding、ある程度複雑なアルゴリズムまで、生成コストは急速に下がっています。

将来的には、一部のコードは人間が直接書かなくなるでしょう。ただし、すべてではありません。仮にAIコーディングボットが完全に仕事を代替できる世界であっても、次のような領域では人間の判断が重視されるでしょう。

  • クリティカルなシステム

  • パフォーマンスに敏感な処理経路

  • 新規アーキテクチャ

  • 曖昧または要件が不十分な領域

これらには深い人間の判断が不可欠です。AIがコードを書くとしても、人間の役割が消えるわけではありません。

役割が移行するのです。

シフト1:コードを書くことから「何が良いかを知ること」へ

ある投稿は、この変化を簡潔に表現しています。

本当の変化は、コードを書くことからコードをレビューすることへ移っているのかもしれません。とはいえ、何が良いコードなのかを深く理解している人は依然として必要です。AIが自信満々に「洗練されたナンセンス」を生み出した際に、見抜くためです。

AIコード生成の厳しい現実は、非常に自信に満ち、説得力があり、そして時に(美しく)誤っているということです。

その誤りを見抜くには、より高度な専門性が必要です。

AI生成コードのレビューは、単なるシンタックスチェックではありません。

  • 意図に合致しているか

  • 前提は妥当か

  • 安全に失敗する設計か

  • エッジケースはどうか

  • 半年後も保守可能か

これらはジュニア業務ではなく、シニアの判断です。

CodeRabbitでは、AIコードレビュー機能を提供し、大量のAI生成コードの解析や、人間が見落としがちなバグ検出を支援しています。しかし、人間を完全にループから外せるとは主張していません。

ビジネスロジックの誤りや微妙なニュアンスの判断には、人間の開発者が不可欠です。私たちはレビュー負荷を軽減し、スケール可能にする支援をしているに過ぎません。

シフト2:コードを書いてからレビューするのではなく、意図を先にレビューする

AIがコード生成の大部分を担うようになると、人間の貢献はより上流に移動します。コード検証はPR段階からではなく、コード生成前の意図や計画のレビューから始まります。

ここで重要になるのがプロンプトレビューです。

今後、開発者は次のような業務に集中します。

  • 曖昧な問題の分解

  • ビジネス目標や機能設計の理解

  • インターフェースと受け入れ基準の定義

  • 制約や非目標の明確化

  • 適切なタイミングで適切な文脈を提供

  • フィードバックループの構築

  • セキュリティ、プライバシー、信頼性を考慮した設計

  • 事後評価可能な成功基準の設定

  • 表面的な正しさではなく、目的との整合性で成果を評価

これは、コーディングエージェントの速度に追随するために不可欠な業務です。

意図の誤解や整合性の欠如こそが、PRレビューやテスト段階での手戻りの原因です。曖昧さは脆弱なシステムを生み、不十分な目標定義は、もっともらしく見えるが本質を外したコードを大量に生成させます。

プロンプトレビューは、生成前に整合性を確認する工程として、SDLCの重要な一部になるでしょう。

なぜ CodeRabbit Issue Planner を作ったのか

https://youtu.be/zHlgipben70?si=MUCX6v86faep6DmM

この意図を最優先とするワークフローへの移行は、私たちにとって理論上の話ではありません。CodeRabbit利用チームの現場で実際に起きている変化です。

AIがコード生成を加速させるにつれ、レビュー段階でのボトルネックが顕在化しました。私たちの最近の調査では、AIは人間より1.7倍多くのバグを追加していたことがわかりました。

問題はAIそのものというより、AIとの協働方法にありました。プロンプトは曖昧で、前提は暗黙的、文脈はSlackスレッドや個人の頭の中に分散していました。AIは自信満々に不足部分を補完し、その結果レビュー負荷が増大しました。

さらに、すべての前提・仕様・文脈を含んだプロンプトをゼロから構築するのは非常に手間がかかるというコールドスタート問題もありました。

CodeRabbit Issue Planner は、この問題を解決するために設計されています。アイデアをAIエージェントが理解可能な、レビュー可能な具体的計画へと変換します。前提を可視化し、スコープを明確化し、制約やトレードオフを明示します。

重要なのは、Issue Planner は開発者の代わりに判断を下さないことです。何が「良い」かを決めることはありません。アーキテクチャ思考やプロダクト理解を置き換えるものではありません。編集可能なプロンプトの初稿を生成し、チーム全体で整合性を確認できる場を作ります。

コード生成が高速かつ低コストになるほど、価値は意図・判断・整合性に集中します。Issue Planner はその現実を支えるための製品です。

開発者は消えません。

今この瞬間にも、「開発者の終焉」を語るCEOがいるかもしれません。しかし歴史が示すのは、変化と絶滅を取り違えているということです。

消えるのは、シンタックスに向き合い、タイプ量で評価される旧来の開発者像です。

未来の開発者は次のような存在になります。

  • より高次の抽象レベルで働く

  • シンタックスではなく意図を定義する

  • 行単位ではなくシステムと成果をレビューする

  • 正しさ・安全性・整合性の最終判断者となる

AIが実装の機械的側面を担うほど、人間の責任は増します。何を作るべきか、どの制約が重要か、どのリスクが許容可能か、成果が正しい問題を解いているかを決める役割は、自動化できません。

確かに、私たちが知る開発者像は終わりつつあります。

しかし、開発者という存在は続きます。 👑

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